経堂パーク・マンションの認定ポイントについて
2024年2月、新たに経堂パーク・マンションがBORDER5の新たな認定マンションとなりました。
今回掲載となった「経堂パーク・マンション」について、BORDER5掲載に至った管理力のポイントについて解説します。
経堂パーク・マンションページ:https://www.border5.com/mansion/642
今回認定になった「経堂パーク・マンション」について
現在マンションの持続化についてメディアに取り上げられる機会が増えるなかで、築35年を越えるマンションが、BORDER5の診断項目について今回満点で掲載に至ったことは非常にマンションの持続化を考える上で素晴らしいことです。
「経堂パーク・マンション」は住戸数が14戸と、BORDER5に掲載されているマンションのなかでは最も少ない住戸数での認定となりました。「経堂パーク・マンション」では、現在マンション管理の文脈で話題になることが増えてきた「2つの老い」に対して積極的に取り組まれており、持続可能なマンション管理・運営を実践されています。ぜひ掲載に至ったポイント・評価ポイントについての詳細をご覧ください。
経堂パーク・マンションの評価点
経堂パーク・マンションの評価点は
・組合運営力 10点
・メンテナンス&資金力 10点
・コミュニティ&住み心地力 10点
・防災力 10点
とすべてのカテゴリーで満点評価となりました。
◎掲載に至ったポイント
・理事の任期が2年以上で、全数改選ではない
・区分所有者以外が理事や監事に就任できると明文化されている(1親等までの親族、第三者の専門家)
・未収金の割合が低い(現在の未収金は0)
・共用部分(専用使用部分含む)での禁煙が明確になっている
・盲導犬、聴導犬、介護(介助)犬等に関する規程が定められている
・年に1度以上消防(防災)訓練が実施されている
・災害等の緊急時における管理組合の意思決定のルールが管理 規約等で規定されている
・ハザードマップなどでマンションの災害リスクを確認の上、損害保険に加入している
評価ポイントについての詳細
経堂パーク・マンションの管理運営は、現在マンション管理で話題になることが多いキーワード「2つの老い」(老朽化・高齢化)に対する対策を念頭に置いて活動されています。そしてBORDER5が満点評価としているマンションのなかでは14戸と最も少ない住戸数でありながら、先進的で安定的なマンション管理をされている点は注目に値します。
注目すべき「2つの老い」対策では、まず住民の高齢化に対しては、マンション規約を改正し、役員のやり手不足に対応するため、役員の就任可能な範囲を広げています。またWeb会議を導入することで、より柔軟な理事会や総会運営を可能にしています。
経堂パーク・マンションの建物老朽化対策については、組合員も参加して建物の劣化診断ツアーを実施しました。同行した専門家の調査によると、足場が必要な箇所において顕著な劣化は見られず、屋上やルーフバルコニーなどの防水施行が必要な箇所も概ね良好であることが確認されました。診断の結果、大規模修繕工事については、3年後の再設定で問題ない状態と判断することができました。この結果を踏まえて、長期修繕計画を変更し、30年の均等積立方式で再度作成しました。これにより計画最終年度の次期繰越金に余裕のある計画となりました。
また昨今国交省からも指針が提示されるなど、修繕積立金が話題にのぼることも多いですが、経堂パーク・マンションの修繕積立金は120円/㎡ということで、国土交通省ガイドラインの平均額よりも低額ですが、これは都内でも非常に珍しい平面駐車場が14台あることで、修繕積立金の収入源を確保していることが理由だと考えられます。
さらに今回の経堂パーク・マンションの住戸数は14とBORDER5の掲載マンションのなかでも群を抜いて少ない戸数になるわけですが、しっかりと防災マニュアルを整備し、また防災備品も準備をしっかりされており、これは同じような戸数のマンションの中でも非常にレアケースだと考えられます。
最後に
経堂パーク・マンションは、理事会の継続性確保、コミュニティ形成の一環として、小規模マンションの特徴を最大限活用されており、「理事会メンバー以外の区分所有者の理事会出席奨励による顔が見える管理組合運営」を実現されていることは、マンションをしっかりと管理運営できる大きなメリットです。